「みみずのかんたろう」

2023.12.15 05:00

「みみずのかんたろう」

高知新聞社

それぞれちがってみんないっしょ
　あのこに会(あ)うために森(もり)の中(なか)を行(い)くかんたろう。出会(であ)ったダンゴムシはかんたろうのすがたを見(み)て「きもちのわるいやつ」と言(い)います。かんたろうは怒(おこ)りあばれるのですが……。

　青(あお)や紫色(むらさきいろ)のからだで、緑色(みどりいろ)に光(ひか)る「かんたろう」。とても大(おお)きなみみずなのですが、見(み)たことあるでしょうか。“ふつう”の赤色(あかいろ)のみみずとは色(いろ)も大(おお)きさもずいぶんちがうので、見(み)ると少(すこ)しぎょっとしてしまうかもしれません。だけど、この色(いろ)も大(おお)きさもかんたろうにとっては“ふつう”です。この本(ほん)を読(よ)むとかんたろうの気持(きも)ちがわかります。

　生(い)き物(もの)はそれぞれ、大(おお)きさもかたちも色(いろ)もちがっています。そして、みんなに気持(きも)ちがあって“ふつう”に生(い)きています。自分(じぶん)とは全(まった)く違(ちが)う生(い)き物(もの)に出会(であ)った時(とき)、少(すこ)しぎょっとしたとしても「ふーん、そういうふうか」って通(とお)りすぎることができたらいいなと思(おも)っています。（ＮＰＯ法人(ほうじん)高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　とおちか　あきこ）

「みみずのかんたろう」　たじまゆきひこ／作・絵　くもん出版　小学校低学年以上

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