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2023.11.27 17:07

窒素吸入による死刑、初執行へ 米、薬物注射の失敗相次ぎ

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 【ワシントン共同】米南部アラバマ州で来年1月、窒素吸入による死刑執行が実施される見通しとなった。英医学誌は世界初としている。米国の死刑で40年以上使われる薬物注射は失敗が相次ぎ、死刑囚が苦しむ事例が発生したためだ。擁護派は窒素吸入なら苦痛がないと主張するが「根拠はなく情報開示も不十分だ」との批判も出ている。


 米国で薬物注射による死刑執行が始まったのは1982年。筋弛緩剤などを注射するのが一般的だ。だが製薬会社は製品が死刑に使われるのを嫌い、流通を制限。注射の担当官の技術が未熟で失敗する事例も起きている。


 昨年にはアラバマ州で殺人罪で有罪となった50代のスミス死刑囚が寝台に数時間固定され、何カ所も針を刺されて著しい苦痛を経験。再び薬物注射による死刑執行をしないことなどを求めて訴訟を起こし、「問題を避ける現実的な手段は窒素吸入だ」と主張した。


 米法曹協会によると、州知事は裁判所に従い、スミス死刑囚に窒素吸入を使った執行期日を設定。顔にマスクを装着させ窒素を流す方法だが「新手法の実験台になる」と懸念されている。

(c)KYODONEWS

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