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2023.11.25 08:00

小社会 こたつ文化

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 きょうは今季一番の寒気が南下して、県内も一気に冷え込むそうだ。さて、その寒さをこたつでしのぐという家はどれほどあるか。小欄も使わなくなり久しい。

 進むこたつ離れ。エアコンやフローリングの普及が原因だが、家族の形の変化とも無縁ではないだろう。核家族化や共働きが進んだ。〈婆々(ばば)さまの話し上手なこたつ哉(かな)〉子規。かつて一般的だった一家だんらんの情景は薄れ、それで失われたものもきっとある。

 そんなことを考えるのは、「コタツがない家」というテレビドラマがいま放送されているからか。タイトル通り、だんらんの場が消えた令和の家族像を、笑いあり涙ありで描き、こたつに代わる家族のプラットフォーム(土台)を考えさせる。なかなか評判がよいようだ。

 このドラマの脚本は、近年ヒット作を連発している金子茂樹さんが書いた。金子さんはこたつがお気に入りらしく、4年前に手がけた「俺の話は長い」というドラマでも話の軸に据えた回がある。

 目をつけたのは、一度足を入れたら出たくなくなる、あの心地よさ。こたつでまったりする主人公が「世界の核心を突くこと言っていいですか?」「世界から戦争をなくす秘密兵器って、こたつなんじゃないですかね~」とつぶやく。

 ロシアや北朝鮮に正面から平和を訴えても、なかなか響かない状況が続く。こたつが秘密兵器になりうるかはともかく、対話に臨める土台はないものか。

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