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2023.10.23 08:35

脱藩トレイル、山道を駆ける  天狗高原~須崎までの70キロを55人が完走

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岩でごつごつした四万十川源流点からの道を一気に下るランナー(津野町の不入山)

岩でごつごつした四万十川源流点からの道を一気に下るランナー(津野町の不入山)

 愛媛県側の天狗高原から須崎市吾井郷乙の吾桑小学校まで約70キロを走破する「龍馬脱藩トレイルレース」が22日開催され、27~67歳の80人がエントリーし、四万十川源流域の沢沿いや茶畑、風力発電の風車が並ぶ尾根道などアップダウンの激しい道に挑んだ。

 住民らが運営する実行委の主催で8回目。午前4時、ランナーは気温4度で冷たい風が吹き付ける姫鶴(めづる)荘前をスタートし、ヘッドライトの明かりを頼りに黒滝山から不入山へと進んだ。

 四万十川源流点で日の出を迎えると気温が上がり、温度差で体力を消耗するランナーも。各関門で制限時間に間に合わず脱落者が出る中、61キロの最後の関門、津野町三間川では地元の70~80代女性が羽釜で炊いた新米のおにぎりや豚汁を手に「しんどいろ」「ゆっくりしていきや」とねぎらい、ランナーは笑顔で一息ついて再びゴールを目指した。

 午後6時の制限時間内に完走したのは55人。昨年2位だった兵庫県の稲垣洋さん(44)が7時間53分48秒で初制覇し、女子は東京都の矢野淳子さん(49)が3連覇した。稲垣さんは「地元の方々の温かい声で『ここでやめられるか』と踏ん張れた」と汗を拭い、矢野さんは「下りで追いつかれないかどきどきした。男女総合で3位に入れてうれしい」と喜んだ。(蒲原明佳)

 上位3位は次の皆さん。
 【総合】①稲垣洋(兵庫県)②三島康生(高知市)③矢野淳子(東京都)
 【女子】①矢野淳子(東京都)②川口由芽子(四万十町)③揚田奈穂(いの町)
 【県在住】①三島康生(高知市)②下元和男(須崎市)③ハービー・アンドリュー(高知市)

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