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2023.10.10 17:22

水俣病訴訟、国と熊本県が控訴 大阪地裁の認定判決に不服

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 のぼりを掲げる原告側の関係者ら=9月、大阪地裁前

 水俣病特別措置法に基づく救済策の対象外となった原告128人全員を水俣病と認め、国や熊本県、原因企業チッソに賠償を命じた大阪地裁判決を不服として、国と熊本県は10日、大阪高裁に控訴したと明らかにした。控訴期限は11日だった。


 国の控訴理由について環境省は、大阪地裁判決が指摘したメチル水銀への暴露の状況と、水俣病発症の因果関係などに関し「国際的な科学的知見や最高裁確定判決の内容と大きく相違する」とする文書を公表。熊本県の蒲島郁夫知事も「過去の判決と大きな相違があると判断した。苦渋の決断だ」と説明した。


 水俣病大阪訴訟の原告側弁護団の徳井義幸団長は記者会見し「極めて残念だ。これ以上裁判を続けるのは人道に反する」と批判した。「全ての水俣病被害者の救済に向けて闘い続ける」との声明も発表した。


 また、国と県の控訴を受け、原告128人のうち、一審判決が国や熊本県の賠償責任を認めなかった原告6人が11日に控訴すると明らかにした。


 高齢化が進む原告側は早期救済を訴え控訴断念を求めていた。

(c)KYODONEWS

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