「ゆうやけにとけていく」

2023.11.03 05:00

「ゆうやけにとけていく」

高知新聞社

秋(あき)は夕暮(ゆうぐ)れ　すてきなゆうやけ
　秋(あき)になると、日(ひ)が暮(く)れるのが早(はや)くなって、あっという間(ま)に夜(よる)になります。一年中(いちねんじゅう)毎日(まいにち)、日(ひ)はのぼり暮(く)れていきますが、秋(あき)の夕焼(ゆうや)けは特(とく)に美(うつく)しく感(かん)じられます。

　この絵本(えほん)は、春(はる)・夏(なつ)・秋(あき)・冬(ふゆ)と流(なが)れる季節(きせつ)と、様々(さまざま)な人(ひと)の上(うえ)の空(そら)にかかるゆうやけが描(か)かれています。遊(あそ)んでいる子(こ)、泣(な)いている子(こ)、どんな人(ひと)にもゆうやけがやさしく微笑(ほほえ)みかけています。どこか懐(なつ)かしい町(まち)の景色(けしき)を赤(あか)く染(そ)めて、やがて夜(よる)が静(しず)かに訪(おとず)れます。夜空(よぞら)には満天(まんてん)の星空(ほしぞら)が広(ひろ)がっています。

　ページをめくると、昭和(しょうわ)の扇風機(せんぷうき)の横(よこ)にゲーム機(き)のスイッチが描(か)かれていて、昔(むかし)と今(いま)がとけこんだ心(こころ)にひびく場面(ばめん)が続(つづ)きます。

　ゆうやけの色(いろ)は、金色(きんいろ)やピンクなどページごとに表現(ひょうげん)が違(ちが)っています。風(かぜ)や空気(くうき)のにおいが感(かん)じられる１冊(さつ)です。（ＮＰＯ法人(ほうじん)高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　大木()由香()）

「ゆうやけにとけていく」　ザ・キャビンカンパニー／作　小学館　小学校低学年以上

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