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2023.10.03 08:00

小社会 選挙と「推し」

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 「推し」という言葉も随分、浸透したようだ。気に入って応援する人や物で、元はひいきのアイドルを指す用語。今はアイドルに限らず、特定の人や物に熱を入れる活動を「推し活」といい、日々の活力を得ている人も多いらしい。

 文化庁の国語世論調査で近年、新しい意味が浸透した言葉が挙がっていた。推しのほか、「引く」は異様だと感じてあきれること。より良く見せようとすることは「盛る」。このあたりはお笑い芸人が使う言葉の影響が大きいのかも。

 せっかくなので、5日に告示される参院徳島・高知選挙区補欠選挙の構図に使ってみると―。急な選挙は、元秘書への暴行が発覚した元自民党の高野光二郎氏の辞職が発端だった。

 世間の批判を浴び、党県連内からもかばう声が聞こえなかった高野氏は「詰んだ」(どうしようもなくなった)。一方、国会議員の自覚なき行動に多くの県民は「引いた」。退場した今も詳細や矛盾点を説明しない姿勢に至っては、「どん引き」である。

 与野党とも各候補は政治への信頼を取り戻すと言うだろう。ただ、論じられるべきはそれだけではない。物価の高騰や負担増で、人々の生活や将来を不安感が覆う。どういう手を打つのか。政治の側が選挙で「盛る」のはいつものこと。冷静に見極めなければ。

 県内は知事選や高知市長選も控える選挙の秋。低投票率に陥らないよう、1人ぐらいは「推し」を見つけたい。

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