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2023.09.15 08:28

育つほどに価値下がる―山は動いたか 高知おおとよ製材10年(6)

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県内各地で増えている大径木。用途が見通せていないという(津野町船戸)

県内各地で増えている大径木。用途が見通せていないという(津野町船戸)

 津野町船戸にある、町森林組合の貯木場。直径50センチを超すスギの丸太をなでつつ、大地勝義組合長(74)が「立派やろ?」と口惜しそうに話す。

 「でも、需要がほとんどないがよ。バイオマス発電所で燃やされるか、合板用にかつらむきにされるか」

 30年ほど前までは、樹齢を重ねた太い木ほど珍重され、高値が付いた。だが、伝統的な日本建築が廃れて事情が変わった。「住宅が規格化され、柱なんかに使いやすい直径16~24センチの単価が高い。35センチを超すと値が下がる」

 県の推計によると、県内の民有林は、伐期を迎えた樹齢45年以上の木が8割超を占めている。山の関係者が「育ちすぎ」とする60年以上も4割。戦後一斉に植えられた人工林が、せっかく成長したのに価値を下げている。

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