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2023.09.12 08:00

小社会 馬仲間

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 競馬を愛し、馬主にまでなった著名人は少なくない。そのうちの2人だろう。作家の浅田次郎さんが著書「すべての愛について」でテレビキャスター、草野仁さんと楽しげに対談している。

 草野さんは個人で初めて持った馬に、ミステリーハンターと名付けた。むろん、代名詞のような番組「世界ふしぎ発見!」から。しかし、馬房内で暴れて顔面を強打し、片目の視力を失う。残念ながらデビューできなかった。

 浅田さんも「競馬は博打(ばくち)だ」と言いながら、馬のデビュー戦は目が潤んで仕方がないらしい。わが子の学芸会か入園式を見に行く感覚。「とにかく怪我(けが)をしないで無事に回ってきてくれ」。馬好きの心情を垣間見る。

 逮捕された秋本真利衆院議員も、競馬好きには違いないのだろう。交配の知識が豊富で、出走時期も自ら決めていたという。だが、馬仲間の風力発電業者に有利な国会質問をし、見返りに多額の資金を受けた疑いが持たれている。検察側は「2人は馬仲間どころではない」。

 それにしても、自民党議員を巡る「政治とカネ」の問題が後を絶たない。しかも今回に限らず、不祥事を起こせばまずは離党。党幹事長は「説明責任をしっかりと果たし、事案の解明に努めてもらいたい」。離党させれば人ごと、のようにも聞こえるが。

 内閣改造が近い。ただ、政治への信頼を置き去りにして政権浮揚を望むという考え方も、一種のミステリーではある。

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