郷土玩具で“動物園”　高知県立歴民館で９月３日まで

2023.08.24 05:00

郷土玩具で“動物園”　高知県立歴民館で９月３日まで

高知新聞社

高知県と和歌山県に伝わる「鯨車」（南国市岡豊町の高知県立歴史民俗資料館）

　全国(ぜんこく)各地(かくち)に昔(むかし)から伝(つた)わる、動物(どうぶつ)の郷土(きょうど)玩具(がんぐ)を集(あつ)めた企画展(きかくてん)「おもちゃの動物園(どうぶつえん)」が、南国(なんこく)市(し)岡豊町(おこうちょう)の高知(こうち)県立(けんりつ)歴史(れきし)民俗(みんぞく)資料館(しりょうかん)で開(ひら)かれています。高知(こうち)県内(けんない)の収集家(しゅうしゅうか)からおくられた全国(ぜんこく)の郷土(きょうど)玩具(がんぐ)１万(まん)点(てん)の中(なか)から、動物(どうぶつ)の玩具(がんぐ)約(やく)３００点(てん)を展示(てんじ)しています。９月(がつ)３日(か)まで。

　手作(てづく)りのため、一(ひと)つ一(ひと)つ表情(ひょうじょう)や形(かたち)が異(こと)なる郷土(きょうど)玩具(がんぐ)。子(こ)どもの健康(けんこう)や家内(かない)安全(あんぜん)といった願(ねが)いがこめられたものもたくさんあります。お産(さん)が軽(かる)いとされる犬(いぬ)にあやかって安産(あんざん)をお願(ねが)いした犬(いぬ)の張(は)り子(こ)、勇(いさ)ましいイメージからまよけになるとされるトラの土人形(つちにんぎょう)など、干支(えと)の動物(どうぶつ)が使(つか)われているのも特(とく)ちょうです。

　高知(こうち)県(けん)と和歌山(わかやま)県(けん)に伝(つた)わる木製(もくせい)の玩具(がんぐ)「鯨(くじら)車(ぐるま)」には、捕鯨(ほげい)が盛(さか)んだった地域(ちいき)の特色(とくしょく)が表(あらわ)れています。「阿波(あわ)豆(まめ)狸(だぬき)」は、怒(おこ)って両手(りょうて)をふり上(あ)げたり、おなかを「あ痛(いた)たたっ」とおさえたりする２ひきの愛(あい)らしいタヌキをかたどった土製(つちせい)の人形(にんぎょう)。江戸(えど)時代(じだい)にタヌキ合戦(がっせん)があったという伝説(でんせつ)を基(もと)に作(つく)られました。

　中村()淳子()学芸員(がくげいいん)は「どこか間(ま)がぬけていて、かわいらしく、なつかしさを感(かん)じる動物(どうぶつ)たちばかり。人(ひと)の手(て)で作(つく)られた温(あたた)かみや地域(ちいき)文化(ぶんか)が反映(はんえい)されている郷土(きょうど)玩具(がんぐ)の世界(せかい)を、ぜひ楽(たの)しんでほしい」と話(はな)していました。

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