香長平野の戦争遺産知って　香美市立図書館で企画展

2023.08.09 05:00

香長平野の戦争遺産知って　香美市立図書館で企画展

高知新聞社

香長平野に残る戦争遺産をしょうかいする企画展（香美市土佐山田町楠目の市立図書館「かみーる」）

　香長(かちょう)平野(へいや)に残(のこ)る戦争(せんそう)遺産(いさん)をしょうかいする企画展(きかくてん)が香美(かみ)市立(しりつ)図書館(としょかん)「かみーる」で開(ひら)かれています。軍用機(ぐんようき)をかくしておく格納庫(かくのうこ)「掩体(えんたい)」の写真(しゃしん)や軍人(ぐんじん)の遺品(いひん)などを展示(てんじ)し、戦争(せんそう)のひさんさを伝(つた)えています。１６日(にち)午後(ごご)５時(じ)まで（月曜(げつよう)、祝日(しゅくじつ)は休館(きゅうかん)）。

　太平洋(たいへいよう)戦争(せんそう)末期(まっき)の１９４５年(ねん)、沖縄(おきなわ)にアメリカ軍(ぐん)が上陸(じょうりく)し、地上(ちじょう)戦(せん)が始(はじ)まりました。高知(こうち)県(けん)では本土(ほんど)決戦(けっせん)に備(そな)えて、敵(てき)の攻撃(こうげき)から兵士(へいし)たちが身(み)をかくすための防御(ぼうぎょ)陣地(じんち)や砲台(ほうだい)が造(つく)られたとされていて、多(おお)くの部隊(ぶたい)が香長(かちょう)平野(へいや)に集中(しゅうちゅう)していました。

　企画展(きかくてん)では、香南(こうなん)市(し)の海軍(かいぐん)特攻隊(とっこうたい)「震(しん)洋(よう)隊(たい)」の慰霊碑(いれいひ)や、弾薬庫(だんやくこ)などとして使(つか)われていた南国(なんこく)市(し)の横穴(よこあな)壕(ごう)など、各地(かくち)に残(のこ)る戦争(せんそう)のあとを写真(しゃしん)や地図(ちず)でしょうかい。軍服(ぐんぷく)や戦地(せんち)からの手紙(てがみ)といった遺品(いひん)や防空(ぼうくう)ずきん、飯(はん)ごうなども並(なら)べ、戦時(せんじ)中(ちゅう)の人々(ひとびと)の暮(く)らしも伝(つた)えます。

　地元(じもと)の戦争(せんそう)の歴史(れきし)を知(し)ってもらおうと、ものべ川(がわ)平和(へいわ)委員会(いいんかい)と香美(かみ)市(し)原水爆(げんすいばく)禁止(きんし)対策(たいさく)協議会(きょうぎかい)が企画(きかく)しました。ものべ川(がわ)平和(へいわ)委員会(いいんかい)の会長(かいちょう)、藤本()真()事()さん（９１）は「戦車(せんしゃ)に向(む)かって手(しゅ)りゅう弾(だん)で特攻(とっこう)する訓練(くんれん)をしたこと、終戦(しゅうせん)の日(ひ)に砂浜(すなはま)でラジオをきいたこと…。今(いま)でも鮮明(せんめい)に覚(おぼ)えている。この夏(なつ)、平和(へいわ)について改(あらた)めて考(かんが)えるきっかけにしてほしい」と話(はな)しています。

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