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2023.08.05 08:00

小社会 サッカー夏物語

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 サッカーJリーグ誕生から今年で30年。所属チームのある地域では記念行事もあったようだが、空白県の本県は縁がなく、寂しかった。

 なぜ後れをとったのか。いろいろ理由は言われるが、全国の社会人チームを取材する宇都宮徹壱さんは、人口も企業も少ない高知県にあって「J」を目指すチームが二つ併存していた経緯を挙げる(著著「サッカーおくのほそ道」)。2チームの合併が具体化したのは、同じ四国リーグに、元日本代表監督・岡田武史さん率いるFC今治が出現したのがきっかけ。2016年の高知ユナイテッドSCの誕生を「薩長同盟」ともたとえた。

 当時、誰がどうだったということではない。高知の関係者もそれぞれの立場でJを思い描いてきたということだ。そして今、夢は高知Uに託されている。

 そのストーリーに今夏、忘れられない一ページが刻まれた。天皇杯で高知UがJ1勢2チーム相手に番狂わせを起こし、旋風を起こした。敗れたJ1川崎戦も接戦だった。

 結果はもちろんだが、J1戦2試合を春野でできたことが大きい。川崎戦は7千人超が入場。緊迫した試合だけでなく、会場が一体になって地元チームを応援する独特の雰囲気を堪能した。これは高知で初めての経験だろう。地域に浸透することがJへの弾みになる。

 小欄も、春野の2試合は現地で楽しませてもらった。あちこちに知り合いがいた。みな、うれしそうだった。

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