「キツネ山の夏休み」

2023.08.18 05:00

「キツネ山の夏休み」

高知新聞社

ただ一度(いちど)きりの夏休(なつやす)み
　１０歳(さい)の男(おとこ)の子(こ)、弥(ひさし)は夏休(なつやす)みにわけあって、1人(ひとり)でお父(とう)さんの実家(じっか)である稲荷(いなり)山(やま)のおばあちゃんの家(いえ)に行(い)くことになりました。４年(ねん)ぶりに夏休(なつやす)みをおばあちゃんの家(いえ)で過(す)ごすのは乗(の)り気(き)ではなかったけど、列車(れっしゃ)の一人旅(ひとりたび)にわくわくしています。

　稲荷(いなり)山(やま)は１０８匹(ぴき)のキツネに守(まも)られているという伝説(でんせつ)のある町(まち)です。弥(ひさし)がこの町(まち)で不思議(ふしぎ)な出会(であ)いと経験(けいけん)をする物語(ものがたり)です。　

　道中(どうちゅう)でオキ丸(まる)という男の子(おとこのこ)に出会(であ)います。オキ丸(まる)に再開(さいかい)した弥(ひさし)は一緒(いっしょ)に風(かぜ)に乗(の)って空(そら)を飛(と)びます。その後(ご)も病気(びょうき)の女(おんな)の子(こ)を治(なお)す手(て)助(だす)けをしたり、キツネ騒動(そうどう)を解決(かいけつ)したりします。他(ほか)にも妖怪(ようかい)や猫(ねこ)股(また)と交流(こうりゅう)する経験(けいけん)をします。水(みず)グモの精(せい)に食(た)べられそうになったところを猫(ねこ)股(また)に助(たす)けられたりします。

　お父(とう)さんからの手紙(てがみ)の中(なか)にある「１０歳(さい)の夏(なつ)はただ一度(いちど)きり」という言葉(ことば)が印象(いんしょう)に残(のこ)っています。（ＮＰＯ法人(ほうじん)高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　川崎美恵子()）

「キツネ山の夏休み」　富安陽子／作・絵　あかね書房　小学校高学年以上

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