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2023.07.22 08:00

小社会 なでしこジャパン

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 あの感動からもう12年になる。サッカー女子ワールドカップ(W杯)のドイツ大会。なでしこジャパンの世界一でも特に記憶に残るのは、やはり決勝の強豪・米国との激闘だろう。

 延長で1点リードされ、時間は残りわずか。宮間あや選手のコーナーキックに澤穂希選手が走り込む。右足外側で放ったシュートは、奇跡的な軌道を描いて背後のゴールに吸い込まれた。宮間さんですら「入ったの?」と驚いたとか。

 先ごろ、宮間さんがラジオ番組で裏話を明かしていた。大会前に二人で散歩をしていると、澤さんが「私、この大会優勝する気がする」。直前までチームは不調だった。「ん?」と思ったが、勝ち進むにつれ「やっぱりこの人はすごいなと。言霊ですね」。

 豪州、ニュージーランドで共催されるW杯が開幕した。ただ、なでしこへの関心は以前ほど高くない。前回大会はベスト16、東京五輪は8強止まり。クラブレベルで女子の強化を進める欧州勢に、簡単には勝てなくなった。

 今回のW杯は、日本でテレビ中継がない事態も予想された。女子選手の待遇改善を理由に賞金が増え、放映権料が高騰したためとされる。1週間前になってようやくNHKが中継を発表した。胸をなで下ろした関係者も多いだろうが、ぜひ人気を復活させ、待遇の在り方も考える好機に。

 心が動かされるなでしこジャパンの躍動を久しぶりに見たい。きょうはザンビアとの初戦。

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