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2023.07.21 08:00

小社会 ブッポウソウ

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 きのうの本紙にブッポウソウの子育てが紹介されていた。餌となる虫をせっせと運ぶ親に、待ちかねて巣箱の穴から顔をのぞかせるひな。愛くるしい姿にほっこりとさせられた。

 見たことはないが、名前は覚えがある―。そんな鳥がブッポウソウではないだろうか。漢字で書くと「仏法僧」。有名な聖徳太子の「十七条憲法」にも出てくる仏教用語でもある。「篤(あつ)く三宝を敬へ。三宝とは仏・法・僧なり」。

 鳴き声が「ブッ、ポウ、ソウ」と聞こえるからと、平安時代にはこの名が付き、特別視されてきたという。ところが、これがとんだ誤解だったらしい。昭和になり、山から聞こえる声の主はコノハズクと判明した。

 紙面を読みながら、専門家に教わったそんなエピソードを思い出していたら、きのう、気象庁が「中国・近畿・東海地方が梅雨明けしたとみられる」と発表した。九州や四国を飛ばして。

 梅雨入り、梅雨明けは南から順に北上するものと捉えていたので、それこそ誤解していたのかと、過去の記録を調べてみた。すると例がないわけではないが、かなり珍しいようだ。さて、四国の梅雨明けはいつに?

 ブッポウソウにとっては、梅雨明けする、しないはどうでもよい話だろう。それより猛暑や台風の方が気がかりなはず。9月には親子そろって元気に南の国へ旅立ってほしい。それがかなうなら、人間にとっても穏やかな夏になるに違いない。

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