2023.07.18 08:00
小社会 災害級の暑さ
年齢の影響はあるとしても、いまや「災害級」といわれる夏の暑さ。やはり屋外での昼間の競技はこたえる。今回も酷暑で、立っているだけで体力を消耗した。夏は伝統的に各種スポーツ大会が開かれるが、競技者の一人として疑問に思う。安全な大会環境なのかと。
愛媛といえば、いまの松山市出身の高浜虚子(1874~1959年)は俳人とあって季節への愛着が強い人だった。日本人は「春夏秋冬の四季の中に抱擁されて、変化多き快適な生涯を送っている」と記している(「俳句への道」)。
酷暑でさえ「汗を流して働く快味もあれば、山に登り海に遊ぶ涼味もある」。一昔前なら分かるが、虚子が生きていれば、いまの災害級の暑さをどう見ただろうか。
灼熱(しゃくねつ)の日本列島。きのうも、ことし最多の32都府県で「熱中症警戒アラート」が発表された。高知は含まれなかったが、県内16の観測地点のうち9カ所が今季一番の暑さだった。
夏はこれからが本番。屋外で働く人も、スポーツや行楽を満喫したい人も十分に暑さ対策を取り、「災害」を乗り切りたい。熱中症は屋外だけでなく、屋内でも起きるという。「暑さには若いときから慣れている」と高をくくってはいくまい。