2023.05.24 08:37
「終わった、でいいのか」孤立した高齢者―コロナが問うもの 検証・高知の3年(2)
独居の高齢者を訪ねるケアマネジャー(高知市内)
伸ばした両手で防護服の袖をつかまれた。ベッドに座る90代女性は目に涙を浮かべていた。
高知市内のアパートの一室。1人暮らしの女性には軽度の認知症があった。新型コロナに感染後、ヘルパーの訪問が止まっていた。自宅で転び、腰の痛みを訴えていた。
「数日の辛抱だから」。同市の保健師、北村朋子さん(52)は、そう言って背中をさするのが精いっぱいだった。
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