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2023.05.16 11:00

飲んだのは、小さな “時限爆弾”

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~体内でくっつく・膨らむ「こどもの誤飲事故」に注意~

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O1-z79Zf6nF

 強力な磁力を持ったマグネットセットや水で膨らむボールをこどもが誤飲したことにより、開腹手術が必要となった事故が発生しています。マグネットセットを飲み込むと、複数の磁石同士が消化管壁を挟み込み、消化管壁に穴があくおそれがあります。また、水で膨らむボールを飲み込むと、体液を吸収し、消化管内で大きくなることで、腸閉塞を生じるおそれがあります。
 
 このような"小さな時限爆弾”による事故を防ぐため、2023年5月16日消費生活用製品安全法関係法令の改正が閣議決定されました。この改正により、マグネットセット(磁石製娯楽用品)及び水で膨らむボール(吸水性合成樹脂製玩具)が特定製品に指定され、2023年12月19日以降は、技術基準を満たしPSCマークが表示されたマグネットセット及び水で膨らむボールでなければ市場で販売が出来なくなります。
 
 しかしながら、規制対象化前の製品を保有している場合など、引き続き誤飲事故が発生するおそれがあることから、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))では注意喚起を行います。

 こうした製品をこどもの手の届かない場所や見えない場所に置いたつもりでも、こどもは 見つけ出して口に入れてしまうことがあります。保護者は製品のリスクを認識するとともに、対象年齢未満のこどもに触れさせないなど、気を付けるポイントを確認して、事故を未然に防ぎましょう。

 
誤飲による危害について
 マグネットセット及び水で膨らむボールは、いずれも個々の磁石、ボール 1 個が小さく、 容易に飲み込めてしまうことや、数百や 1000 個といった大量のセットで販売されているため、誤飲によって個数が減ったことが分からず、保護者が誤飲に気付きにくいことが考えられます。ただ、誤飲するといずれも治療において開腹手術を要する重篤な危害が生じるおそれが高くなっています。

 
マグネットセット
 マグネットセットは強い磁力により離れた位置にあっても引きつけ合うため、胃や腸といった消化管壁越しに引き合い、壁を挟んで引っ付いて自然排出されなくなります。それによって挟まれた消化管壁の血流が滞り、壊死することで消化管壁に穿孔(穴があくこと)が生じるおそれ等があります。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O2-u77Wy5MH

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O3-a7r71vSl
              出典:日本小児科学会「Injury Alert(傷害速報)」

 
水で膨らむボール
 水で膨らむボールを飲み込むと胃液や腸液等の体液を吸収し、消化管内で膨潤します。狭い 消化管内で詰まった場合には、自然排出されにくく、腸閉塞を生じるおそれがあります。

 
マグネットセット、水で膨らむボールの気を付けるポイント
小さなこどもに触れさせない
 こどもが、製品を口に入れてしまうおそれがあるため、小さなこどもに製品を触れさせないでください。特に3歳までのこどもは、身の回りのものを口にいれて確認しようとするので、誤飲の危険性が高いと考えられます。保護者と一緒に遊んでいても、 目を離していた僅かな時間で事故に遭うおそれもあります。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O6-k8DRz8ME

 
こどもが持ち出せない場所に保管する
 保護者が見ていないときに、こどもが勝手に保管場所から製品を持ち出して遊んでいて事故が起きることがあります。こどもが勝手に製品を持ち出せないよう、保管場所に注意してください。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O7-C7V3ITiv

 
口に入れると危険であることをこどもに伝える
 こどもが言葉で伝えて理解できる年齢になったら、誤飲の危険性を普段から教えるようにしましょう。

 
リスクがあることを理解した上で購入を検討する。不要な製品を廃棄することを検討する
 製品をこどもの手の届かない場所においていたつもりでも、いつの間にかこどもが勝手に持ち出して事故に遭うケースがあります。特に兄弟姉妹がいる家庭では、年長のこどもが製品を持ちだして遊んでいたことで、居合わせた年少のこどもが被害に遭う事故も起きています。家庭内に対象年齢未満のこどもがいる場合は、製品を購入することによる事故のリスクを十分に理解した上で購入を検討してください。また、今後使用する予定がない製品を保管している場合は、事故を防ぐために廃棄することも検討しましょう。

 
購入時にはPSCマークの表示を確認する
 経過措置期間中は、PSCマークが表示された製品と表示されていない製品が混在することに注意する。消費生活用製品安全法関係法令の改正により、2023 年 12 月 19 日以降は、技術基準を満たしPSCマークが表示されたマグネットセット及び水で膨らむボールでなければ市場で販売が出来ません。経過措置期間終了後にPSCマークが表示されていないものは技術基準への適合を確認していない法令違反の製品となるため、そのような製品の購入は絶対に止めてください。製品の購入時には、PSCマークの表示の有無を確認しましょう。また、経過措置期間中(2023年6 月19日から2023年12月18日)は、PSCマークが表示された製品と表示されていない製品が混在することに注意が必要です。その場合でも、PSCマークが表示された製品を購入することを推奨します。

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305155629-O5-Z5BI58y4

 
今回の注意喚起動画はこちら
NITE公式 YouTube
【nite-ps】マグネットセット・水で膨らむボール「1 こどもが誤飲」
https://youtu.be/kwj6uIavyPs

 
事故品・事故事例を確認
 NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「SAFE-Lite(セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報が表示されます。また、事故事例の【SAFE-Lite検索キーワード例】で例示されたキーワードで検索することで、類似した事故が表示されます。

 
独立行政法人 製品評価技術基盤機構 製品安全センターの概要
 NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。

独立行政法人製品評価技術基盤機構

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