2023.05.14 08:40
チャーター便の台湾客「高知また来たい」 たたき食べ「幸せ」「物価安い」「ユズ珍しい」
旅の最終日、高知城をバックに記念撮影する台湾のツアー客ら。第1陣は約180人が土佐路などを巡った(高知市)
ひろめ市場で夕食を取る台湾のツアー客。わら焼きカツオを食べたら、この表情(12日、高知市帯屋町2丁目)
高知城で、はい、ポーズ。決まってる?(高知市)
帰路に就く第1便のツアー客。空港ロビーはごった返した (南国市の高知龍馬空港)
土佐酒を試飲。感想を聞く前から親指を立てて「グッド!」(高知市北御座のアグリコレット)
新型コロナウイルス禍で落ち込んだインバウンド(訪日客)観光の起爆剤として期待されている。
台湾からのチャーター便ツアー第1便の一行約180人は10日から3泊4日の日程で四国を回った。日本最後の夜は、高知市のひろめ市場で思い思いの夕食を楽しむなどし、13日は高知城などを巡って帰国の途に就いた。
友人ら6人組で参加した女性(62)は新型コロナ禍で3年ぶりの海外旅行という。12日夜はひろめ市場で、お目当てのカツオのたたきにビールや日本酒を机に並べて乾杯。隣の地元客と身ぶり手ぶりでコミュニケーションを取って盛り上がった。
「人が優しくて、親切で気持ちいい。やっとたたきを食べられて幸せ。健康に暮らして毎年来たい」。一方、仲間の女性からは「メニューに漢字や英語が少ないので、もっと増やしてほしいな」との声も。
妻と10回以上訪日しているという、会社経営の男性(60)は「台湾の物価はどんどん上がっており、日本が安く感じる。台湾ではあまり紅葉が見られないので、秋にまた来たい」と杯を傾けた。
最終日の13日、一行が最後に訪れたのは高知市北御座の「とさのさと」と「アグリコレット」。刺し身やたこ焼き、総菜を買い込み、イートインコーナーでもぐもぐ。おかきやせんべいをお土産として箱買いする姿も見られた。
ユズ製品をお買い上げの女性(53)は「台湾にはない珍しい物。試してみたいし、いいお土産になる」。別の女性(48)は「台湾でも日本のお酒を飲むけど、高知で飲んだのはトップスリーに入る」と満足げ。土佐酒の試飲コーナーでおちょこを傾け、「イチバン! イチバン!」。覚えたての日本語を連発していた。
ツアーコンダクターの林佑達さん(36)は「3年間仕事がなくて苦しかったけど、また大好きな日本で仕事ができてうれしい。行政や業者のみなさんがいい環境をつくってくれた」と感謝。
旅を企画したスタートラベルの羅俊英・副総経理は「ホテルの人も、お店の人もとても優しかった。夏はよさこい祭りもある。季節ごとにツアー内容を変えたい」と話していた。(新妻亮太、富尾和方)