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2023.05.10 08:00

小社会 密に

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 ことしの大型連休は、久しぶりに高校時代の友人たちと顔を合わせることができた。集まった高知市内の居酒屋は、同じような客が多かったのか満席。店の従業員はてんてこ舞いだった。

 客は皆ノーマスクで、店は飛沫(ひまつ)防止の透明板も撤去済み。新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に移行する少し前だったが、店内はにぎやかな談笑に包まれ、早くも以前の光景に戻ったかのようだった。

 振り返れば、コロナ下は感染防止のため、いかに「密」を避けるかに苦心した日々だった。大学は多くが授業をオンラインに切り替え、部活も中止に。せっかく進学したのに友達もできない学生が増え、社会問題化した。

 戸惑ったのは報道機関も同じだ。一時期、対面や県境を越える取材が難しくなって随分悩まされた。東京都の小池百合子知事が取材に集まった報道陣にびっくり。「密です、密です」と注意喚起したのも語り草になっている。

 感染拡大や重症化率が落ち着き、そんな出来事も昔のように思え始めたのは、社会の雰囲気が変わってきた証しだろう。コロナは連休明けに正式に5類に移り、それに先立ち、世界保健機関(WHO)も緊急事態宣言終了を発表した。

 社会を元に戻すため、人の密はさらに許容されていくに違いない。ただし「第9波」や新たな変異株出現が引き続き懸念される。ここは個人も政府・自治体も対策を「密」にして乗り切りたい。

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