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2023.05.08 08:00

小社会 休み明けの憂鬱

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 以前「サザエさん症候群」という言葉が話題になった。日曜夕方のアニメ番組を見て憂鬱(ゆううつ)になったり、不安を感じたり。画面に展開される愉快な家族だんらん。明日からまた学校や仕事という現実との落差を意識してしまうのだろうか。

 むろん、あの一家に罪はない。俗称に使われたのも、休日の終わりを象徴すると広く認識されるほどの長寿番組ゆえだ。海外では「ブルーマンデー症候群(憂鬱な月曜日)」と言われる。

 ゴールデンウイーク(GW)が終わり、日常に戻る。普通の週明けでもめいるというのに、大型連休をたっぷり楽しんだ後となればなおさらではないか。昨夜から今朝にかけて、「何だか気が重い」という人もおられよう。

 ただ、落ち込みが少しだけ、と言えないようなら軽く考えてはいけないだろう。昔から「五月病」という言葉もある。進級や進学、人事異動など、新年度で環境ががらりと変わって、心身ともに疲れがたまる時季でもある。

 特に、成長過程にある多感な子どもには注意が要る。統計的にも気になる傾向がみられる。厚生労働省などの調査をみると、GW明けは夏休み直後の9月や年度初めの4月と並び、子どもの自殺が多くなっている。

 ただ、傾向があれば対処もできる。SOSのサインを出していないか。目を凝らしてそっと寄り添いたい。そうした周囲のさりげない支えが、日常のリズムを取り戻す後押しになるはずだ。

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