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2023.05.05 08:00

小社会 推しはタローマン?

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 大阪・関西万博が近づいているからか、1970年の万博シンボル「太陽の塔」を造った岡本太郎人気が再燃しているようだ。昨夏から今春にかけて各地で大規模な展覧会が開かれ、話題になったという。

 その中で生まれたキャラクターに「タローマン」がある。太陽の塔のあの顔をしたウルトラマン風のヒーローで、奇獣と戦う特撮ドラマを昨年NHKが放送し、こちらも反響を呼んだ。

 タローマンの行動基準は「正義か悪」でなく「太郎らしいかどうか」。「爆発だ」と並ぶ名言の数々を並べて主題歌が訴える。「べらぼうな夢はあるか。でたらめをやってごらん」「自分の中に毒を持て」「うまくあるな きれいであるな ここちよくあるな」。人気再燃は、何かと窮屈な時勢にあって、こうしたメッセージが響くからかもしれない。

 もっとも、子どもはどう受け止めるか。他の特撮ヒーロー並みの人気を誇る中、「毒を…」「でたらめを…」と児童が喜々として歌い、親や先生が苦笑したという話もある。

 個性か協調性か、自由か規律か―。タローマンは教育の宿命的なテーマとも重なろう。子どもと話すには、少し頭を使い、工夫を凝らす必要もありそうだ。

 きょうは「こどもの日」。本紙紙面には、読者に募った中高生向け「推し作品」の特集記事も載っている。子どもの健やかな成長へ、何をどう伝えればよいか。大人が試される「こどもの日」でもある。

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