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2023.04.26 08:35

かつお節作りの踊り「バラ抜き節」を後世に 高知県土佐清水市 足摺岬小が運動会で披露へ 

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保存会のメンバーに手ほどきを受けながら、バラ抜き節を練習する児童ら(土佐清水市足摺岬)

保存会のメンバーに手ほどきを受けながら、バラ抜き節を練習する児童ら(土佐清水市足摺岬)

 かつお節作りに従事する人々に歌われ、踊りとともに長年伝えられてきた土佐清水市の無形文化財、「バラ抜き節」を受け継ごうと25日、足摺岬小学校(同市足摺岬)の全校児童20人が地元の保存会メンバーらに歌と踊りを教わった。児童は5月20日の運動会で、練習したバラ抜き節を披露する予定。

 「バラ」はカツオの小骨を指し、夜遅くの作業で節から骨を抜いていた労働者が眠気覚ましに歌っていたとされる。2014年に市民有志が保存会を設立し、現在は市立中央公民館のサークル活動に。保存会のメンバーは祭りで披露したり、住民向けの体験教室を開いたりするなどして約400年の伝統を守っている。

 同公民館は今回、バラ抜き節を知らない若い世代にも伝えようと、市内の小学校に体験教室の開催を呼びかけ。足摺岬小が古里教育の一環で取り組むことを決め、この日、保存会のメンバー5人が同校で歌や踊りを手ほどきした。

 メンバーは「これは太平洋の波を表現した動作」「目線は空の星を見上げるように」などと丁寧に説明し、児童に歌や踊りを伝授。児童は「ハ~ヨイヨイ」「沖の鰹(かつお)は納屋照らす」との歌声に合わせ、輪になって踊っていった。

 初めてバラ抜き節を知ったという6年の野村涼太君(11)は「楽しかった。手の振りを上手にできるよう運動会までに練習したい」とにっこり。本番では保護者や住民の飛び入りも歓迎とのことで、保存会の杉村京子さん(83)は「地元の子どもたちが学んでくれてうれしいし、後世につないでいきたい。運動会でもいろんな人に参加してほしい」と喜んでいた。(小笠原舞香)

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