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2023.04.22 08:40

高知県内小中高に電子図書普及 配布タブレットを活用 県教委「読書時の選択肢に」

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朝のタブレットタイムに読書する児童たち(写真はいずれも高知市の昭和小)

朝のタブレットタイムに読書する児童たち(写真はいずれも高知市の昭和小)

 デジタル化が進む高知県内の学校現場で、県立図書館が運営する「高知県電子図書館」の利用が徐々に広がっている。1人1台配られたタブレット端末で電子書籍を借り、読書の時間などに活用。県教育委員会は「読書スタイルの選択肢の一つとして活用してもらいたい」と話している。

 20日朝の高知市の昭和小学校。10分間のタブレットタイムに5年2組の児童たちは各自の端末を開き、電子図書館で借りた電子書籍を黙々と読み進めていた。名探偵コナンの学習漫画シリーズをよく借りるという野嶋咲名さん(10)は「紙の本はかさばるし重いけど、電子の本だと大丈夫。もう少し種類が増えればいいな」。同小では、4月から全校で朝の読書の時間にも活用。小川晶子校長は「子どもたち自身が紙、電子それぞれの良さを見つけて使ってほしい」と話す。

 電子図書館は、利用するには個人での申し込みが必要。だが、児童生徒については、2021年度に学校や市町村教委単位で一斉に申し込めるようにした。

 電子図書館のサイトに、1人ずつ与えられたIDとパスワードを入力すれば、約6800タイトルの蔵書(児童書は約千タイトル)を借りられる。貸出期間は2週間で1人3点まで。自宅のパソコン、スマートフォンなどでも利用できる。

  各自の端末で読みたい電子書籍を借りる

各自の端末で読みたい電子書籍を借りる

 3月末時点で、県立学校と高知市立学校約80校の児童生徒約2万8千人と教職員約4500人が利用登録。同市立学校が登録した2月には、1カ月の貸し出し回数が前月の10倍の約3千回に増えた。

 県内ではかねて小中高校生の読書離れが課題になっている。学校以外で普段全く読書をしない割合は近年微増し、21年度には小学生約2割、中学生約3割、高校生が約5割となっている。読書習慣の定着を図る22年度から5年間の「第4次県子ども読書活動推進計画」にも電子図書館の利用推進が盛り込まれた。県教委生涯学習課は「学校図書館の整備と併せて、子どもたちが本に接する機会を増やしていきたい」と話している。(上野芙由子)

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