2023.04.21 19:00
新車CO2排出50%減に決意 トヨタ新社長、35年目標
報道各社のインタビューに答えるトヨタ自動車の佐藤恒治社長(代表撮影)
トヨタ自動車の佐藤恒治社長(53)は21日までに報道各社のインタビューに応じ、世界で売る新車の二酸化炭素(CO2)排出量を2035年に19年比で50%以上削減する目標の達成に強い決意を示した。「CO2を減らすことが一番大切で、電気自動車(EV)がどうなるかというのは手段の話だ」と指摘。経営の成否はEVの販売台数ではなく、どれだけCO2を減らしたかで問われるべきだとの思いをにじませた。
佐藤氏は創業家出身の豊田章男会長から今月社長を引き継いだ。7日の方針説明会では26年までにEVを10モデル投入し、販売台数を年間150万台に押し上げる新戦略を発表して注目されたが「一番思いを込めた」のはCO2削減目標だったという。
削減するのは燃料製造から走行までを合わせた新車1台当たり平均値で、50年の温室効果ガス排出量実質ゼロに向けた中間目標となる。
「EVがどうなるかなどは手段の話で、状況に応じて変わるもの。その達成度がトラッキング(追跡)されることに違和感がある」と力説した。