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2023.04.20 08:35

人気エッセー漫画家が新作 味オンチ目線の〝実用書〟 高知市の池田暁子さん「必要十分料理」

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新作を手に「高知で漫画のワークショップもしてみたい」と語る池田暁子さん(高知市内)

新作を手に「高知で漫画のワークショップもしてみたい」と語る池田暁子さん(高知市内)

 高知市に3年半前に移住した人気エッセー漫画家の池田暁子(きょうこ)さん(53)がこのほど、8年ぶりの新作「池田暁子の必要十分料理」を出版した。〝味オンチ〟という池田さんが、「食に興味が持てない」「飯がまずいと言われる」人向けに描いた「レシピ本ではなく、毎日の献立作りにキッチリ生かせる実用書」という。

 池田さんは松山市出身。神戸大学を卒業後、東京の編集プロダクション勤務などを経てエッセー漫画家となった。2019年11月に夫の故郷である高知市に移住し、2人で暮らす。海外でも出版された「片づけられない女のためのこんどこそ! 片づける技術」(07年)、週刊文春の連載をまとめた「人生モグラたたき!」(12年)など、多数の著作がある。

 これまでもスケジュール管理や貯金など、苦手分野に取り組んでは体験談を漫画にしてきたが、どうしても克服できなかったのが料理だったという。

 「本を読めばレシピ通りに作れるのに、レシピを覚えていない」「余った食材をどうすればいいのか分からない」。15年にも料理攻略術本を出したものの「やり切れていない」感が残っていたそうで、移住後に原稿を出版社に売り込み、全カラーの本を完成させた。

 まず料理上手な友人女性に密着。買い物に同行し、調理してもらい、一緒に食べると「めちゃくちゃ美味(おい)しい!」。

 なのに、メモを基に自分で再現すると「おいしくない」。彼女が自分とは違う「超高性能味覚センサー」を持つ〝アジワカール星人〟だと気付き、「見ている景色がまるで違う」。

 そこで目標を「料理上手を目指さず、バランス良く、食材を手に入れ、食べ切る」に切り替え。試行錯誤の中で「手間暇=愛情」の幻想に多くの人がとらわれていることにも気付き、たどり着いた結論とは? 

 日曜市に通い、食材の良さを生かすようになったと語る池田さん。「新鮮な野菜はそのままで十分おいしい。あれこれ私が味付けすることで邪魔をする。高知に移住したから気付けたこと」と話す。

 A5サイズで172ページ。トランスビュー刊、1500円。(村瀬佐保)

4/29トークイベント
 池田さんのトークイベントが29日午後2時~3時半、高知市中万々のTSUTAYA中万々店で開催。先着20人。申し込みは同店(088・875・0320)へ。

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