2023.04.18 21:09
製造時不具合で部品損傷 イプシロン失敗原因、JAXA
打ち上げに失敗した小型ロケット「イプシロン」6号機=2022年10月12日、鹿児島県肝付町
昨年10月に衛星打ち上げに失敗した小型固体燃料ロケットイプシロン6号機について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、姿勢制御装置の燃料タンク内にある部品が製造時の不具合によって損傷し、配管をふさいだことが原因と明らかにした。文部科学省の有識者委員会で報告した。
JAXAによると、損傷したのは燃料タンク内部を区切るゴム膜。タンクを組み立てる際、固定器具の隙間にかみ込みが生じて一部が破断。燃料が通る配管をゴム膜が覆い、燃料が流れなくなったという。
製造や検査時のデータのほか、再現実験で確認。発射時の振動や衝撃でゴム膜が変形した可能性は考えにくいとしている。