2023.04.17 18:37
人工ダイヤで半導体回路を開発 佐賀大、世界で初めて
佐賀大の嘉数誠教授が開発した「ダイヤモンド半導体」の回路=17日午後、佐賀市
佐賀大の嘉数誠教授(半導体工学)は17日、人工ダイヤモンドを素材に使い、電力を制御するパワー半導体である「ダイヤモンド半導体」の回路を世界で初めて開発したと発表した。通電のオンオフが高速ででき、長時間連続で動かしても劣化しなかった。実用化を目指して企業との共同研究を検討する。
現在、主流のシリコンや次世代の窒化ガリウムを使用したパワー半導体に比べ、ダイヤ半導体は放熱性や電圧に対する耐性が高い。2030年代の導入が見込まれる第6世代(6G)移動通信システムや電気自動車などに最適とみられている。
嘉数教授は21年、世界最高水準の出力を得られるダイヤ半導体の作製に成功した。