2023.04.15 16:48
飽和潜水、2日目も中止 陸自ヘリ捜索、天候不良で
陸自ヘリ事故の現場海域を捜索する海上自衛隊の掃海艦「えたじま」。左は海上保安庁の巡視船=15日午前9時1分、沖縄県・池間島から撮影
沖縄県の宮古島付近で10人が乗った陸上自衛隊のUH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、自衛隊は15日、深い海での作業を可能とする「飽和潜水」と呼ばれる特殊技術を活用した捜索活動の準備を進めたが、天候不良など現場の状況を考慮し中止した。政府関係者への取材で分かった。14日も機材の不具合でダイバーが海中で活動できておらず、不明者の確認作業は難航している。自衛隊は16日以降の飽和潜水の再開を目指す。
政府関係者によると、飽和潜水による捜索場所は、宮古島の西隣にある伊良部島の北約6キロで、水深約100メートルの海底。13日にヘリの主要部分とみられる物体を発見し、14日にかけて搭乗者の可能性がある複数人が見つかった。海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」のダイバーによる飽和潜水で詳しく確認する方針だ。
自衛隊と海上保安庁は、飽和潜水の準備が始まってからも、レーダーから機影が消えた宮古島北西海域で、24時間態勢の捜索を継続している。