2023.04.05 17:36
同志国軍へ直接、無償支援 ODA外で新枠組み創設
霞が関の官庁街(手前)。左奥は国会議事堂=東京都千代田区
政府は5日、価値観を共有する同志国の軍を直接支援する新たな枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」の創設を決めた。警戒監視用レーダーなど資機材を無償提供して安全保障協力を深め、中国に対抗するのが狙いだ。開発途上国が対象で、ロシアから侵攻を受けるウクライナに今後供与する可能性も排除しない。政府開発援助(ODA)では軍への支援はできなかった。国会で安保議論が深まらない中、なし崩しでの決定に懸念は拭えない。
対象国の選定では、日本にとって安保上の能力強化を支援する意義がある国や、民主化の定着、人権、経済状況などを踏まえ総合的に判断する。