2023.04.04 08:42
カモカナさん4巻目発売 店先で作画する姿「町の風景」に 高知市「松岡かまぼこ店」店長
店先で4こまを描く加茂加奈さん。常連客「しげえちゃん」と話しながら。青い本が4巻目(高知市帯屋町2丁目の松岡かまぼこ店)
名物店の長女でもある作者が自分や客、家族らの姿を赤裸々に描き、昨夏から1~3巻を続けて刊行。県内書店のベストセラーで3冊が同時ランクインするなど大ヒットとなった。
4巻目もおなじみのキャラのほか、珍客「ももよん」、アパートのオーナー「じょんたろうさん」といった、ジワジワくる新キャラが登場。関東の俳人で音楽評論家、平山雄一さんの俳句とコラボした「1こま漫画」も味わいがある。
加茂さんの作画タイムは「仕事の合間」。忙しく店で立ち働きながら空き時間に机に座り、母親には「はよ仕事せんか」と怒られながら、今起きた出来事を瞬く間に4こまに落としていく。「あたしの記憶は1日半しか持たん。お客さんの顔や話を覚えておいて、忘れんうちに15分で描く」
3月30日夜は同市の江ノ口コミュニティセンターで加茂さんのトーク会が開かれた。高知新聞堀内販売所(堀内美登利所長)の主催で、仕事帰りの加茂さんがエプロン姿で登場。「こんなに人気がでると思わなくて、最初はほとんど白黒やったのに4巻目はカラーが増えてうれしいちや」
本紙記者の質問に答える形で40人を前に語り、漫画や登場人物の逸話、裏話を披露して沸かせた。
書店などで販売中。税込み千円。(石井研)