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2023.03.31 08:00

小社会 負担の古今東西

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 昨今の物価高をきっかけに、改めて注目されたのかもしれない。所得に占める税金や社会保険料の割合「国民負担率」だ。先月、2022年度に47・5%となる見込みが発表されると、「令和の五公五民」などと話題になった。

 公表が始まった1970年度は24・3%。それが年々上昇して、近年は5割に近い。なるほど江戸中期の旗本、神尾春央(かんおはるひで)の言とされる「胡麻(ごま)の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」や、百姓一揆のイメージと重なったのだろう。

 江戸時代の年貢率は平均すると4割程度だったとされるが、8割と超高税率の藩もあった。ただ、検地後の生産性の向上は反映されておらず、実質的な税率はずっと低かったとも(「貧農史観を見直す」講談社現代新書)。

 現代と江戸時代の税制が違いすぎて単純に比較はできないにしても、私たちが実感する負担はやはり相当の水準にある。国内総生産(GDP)比からみた別の指標では、日本の負担率は高福祉国スウェーデンに迫るほどだ。

 岸田政権がきょう「次元の異なる少子化対策」のたたき台を公表する。具体策の提示を急ぐのは統一地方選をにらんだアピールだからだろう。はっきりしない財源は新たな負担として後出しで示されることになる。

 果たして負担に見合う効果があるのかどうか。しっかりと見極めたい。負担ばかりが増すようなら今の時代、一揆ならぬ一票の反乱につながるかもしれない。


3月31日のこよみ。
旧暦の閏2月10日に当たります。つちのえ ね 四緑 大安。
日の出は5時56分、日の入りは18時25分。
月の出は12時48分、月の入りは2時51分、月齢は9.4です。
潮は長潮で、満潮は高知港標準で3時52分、潮位127センチと、13時47分、潮位115センチです。
干潮は9時42分、潮位103センチと、20時56分、潮位47センチです。

4月1日のこよみ。
旧暦の閏2月11日に当たります。つちのと うし 五黄 赤口。
日の出は5時54分、日の入りは18時26分。
月の出は13時47分、月の入りは3時29分、月齢は10.4です。
潮は若潮で、満潮は高知港標準で4時19分、潮位136センチと、15時13分、潮位125センチです。
干潮は10時08分、潮位89センチと、21時50分、潮位38センチです。

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