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2023.03.28 08:00

小社会 寅彦の警句

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 ことしは関東大震災から100年に当たる。10万人以上が亡くなり、日本史上最悪といわれてきた自然災害。地震があった9月1日に向け、改めて防災の意識を高める年にしたい。

 この震災を体験し、数々の警句を残したのが、「天災は忘れた頃来る」でおなじみの寺田寅彦だった。随筆「天災と国防」では、「文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその劇烈の度を増す」と注意を促している。

 都市が発展し、人口も増えれば、それだけ備えも必要なのに怠る。科学技術を過信する。いまでいう「安全神話」への戒めだろう。戦争は人間の力で「避けられなくはない」が、天災の襲来は止めようがないとも強調した。

 逆にいえば、地震や風水害が多い日本は戦争などしどころではない国。ところがそれを忘れるのだろうか。先の大戦で幾多の犠牲を払い、いままた不穏な流れが生まれつつある。

 政府が防衛費を倍増し、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有も閣議決定した。一昨日の本紙には「全イージス艦にトマホーク」を搭載する方針とある。まるで戦争の準備である。

 寅彦が「天災と国防」を著したのは1934(昭和9)年だった。世の中にきなくささが漂い始めていたのだろう。「愛国心も大和魂もやはり進化すべきではないか」とし、「○国や△国よりも強い天然の強敵」に備えるのが進化の一つだと訴えた。これも寅彦が残した重い警句であろう。


3月28日のこよみ。
旧暦の閏2月7日に当たります。きのと とり 一白 友引。
日の出は6時00分、日の入りは18時23分。
月の出は10時05分、月の入りは0時20分、月齢は6.4です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時08分、潮位95センチと、16時25分、潮位39センチです。
満潮は8時52分、潮位144センチと、23時40分、潮位117センチです。

3月29日のこよみ。
旧暦の閏2月8日に当たります。ひのえ いぬ 二黒 先負。
日の出は5時58分、日の入りは18時24分。
月の出は10時56分、月の入りは1時16分、月齢は7.4です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時37分、潮位107センチと、17時39分、潮位50センチです。
満潮は9時15分、潮位131センチです。

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