2023.03.28 08:31
「きょうのカツオは刺し身で食え」〝熱々〟体験談 受賞作決まる 村岡さんらが漫画化も
愛でていたツガニが汁になった幼少期の思い出を村岡マサヒロさんが漫画に(県提供)
県の2022年度の観光キャンペーン「リョーマの休日」は「高知の食は、つくる人が熱々。人熱々料理」と銘打ち、食を全面に押し出して展開している。
昨年8~12月には、料理のおいしさだけでなく、熱すぎるおもてなし精神やこだわりを感じた体験を公募し、全国29都道府県から計412作品が寄せられた。うち事務局が選んだ20作品について、ウェブ上や高知市のひろめ市場などで投票を呼び掛け。両部門とも、カツオネタが最多票の「激熱賞」に輝いた。
エピソード部門は、父親について書いた本県の男性が受賞。父が営む店に、同級生がたたきを買いに来たが、父は「今日のカツオは刺し身で食え!」「たたきなら明日食べれるけん、刺し身にせえ!」の一点張り。結局、刺し身を買い、翌日再びたたきを買いに来た同級生が「刺し身美味しかったちゃ!」と話し、「どちらも満足顔だった」と記した。
川柳部門は「初ガツオ 戻りガツオと ケンカする」と詠んだ石川県の男性が受賞した。高知と関東の友人が「春がうまいとか秋がうまいとか」「初がどうとか、戻りがどうとか」と論じ合った末に、「高知人のカツオへの熱々の思いはほかを圧倒」していたと振り返った。
ほかに、村岡マサヒロさんら県内の漫画家3人が選んだ「熱々賞」6作品も。
「みそ汁にワンディッシュ程度で迎える」と聞いていたのに皿鉢料理が出てきたり、食堂でコーヒー味のソフトクリームを注文したのに、店のおばちゃんに強引に「ネギソフトがえい!」と手渡されたり。それぞれのエピソード、川柳は3人が漫画化しており、特設サイトで読むことができる。(浜田悠伽)