2023.03.23 08:40
施設デザインは貝?高知市の五台山展望台が25年にオープン、レストランも予定
展望台の完成予想図。二枚貝のような外観だ(県提供)
旧展望台は1969年完成で、2015年に耐震基準を満たしていないことが判明。県は昨年4月末に施設を閉鎖し、今年2月中旬に解体工事を終えた。
整備は、民間事業者に設計から管理運営までを任せる「パークPFI」方式で実施した。施設のデザインや収支計画などを含めた公募型プロポーザルを昨年11月から4カ月間行い、2事業者が参加した。
今月20日に有識者ら6人で構成する委員会が内容を審査し、ミタニ、フクヤ建設(同市薊野西町2丁目)、宮地電機(同市本町3丁目)の3社によるJVの提案を「展望施設が地形や景観に配慮し、過度に目立つことがない」「牧野植物園や竹林寺など一帯の周遊につながる案」などと評価。これを踏まえて県が22日、同JVを事業者に決めた。
計画では、展望台施設は鉄筋コンクリート製で円形の平屋(710平方メートル)。テラスやレストラン、宿泊可能な個室を設け、周囲をぐるりとガラスで囲む。屋根部分が展望スペースとなり、車いすの人も利用できるようにスロープが付く。最上部は旧展望台と同じ高さ(5・8メートル)になるという。
工事は、朝ドラ「らんまん」に合わせて開く観光博覧会の終了後、来春となる予定。JVは展望台周辺の土地使用料として年間約100万円を県に支払う。ミタニの三谷剛平社長は「五台山に県民や観光客が集い、交流できる場所にしたい」と話した。(浜田悠伽)