2023.03.13 08:40
高知県民、マスク「外さない」7割超 やっぱり気になる人の目...100人調査「持病あり怖い」「顔見える関係に」
マスクを着けた人が行き交う日曜市。13日以降の景色は…(12日、高知市追手筋1丁目)
「もうさすがに、外してかまんろう」
高知市のアーケード街でベビーカーを押していた主婦(33)はからり話した。妊娠中はつわりが重く、マスクを外したい時もあったが、周囲の目線が気になり無理をしていたという。「これからはそんな時に、共感してもらえるようになるんじゃないかな」
市西部で町内会長を務める60代の男性は「この3年の間に、新しく住み始めた人もいる。顔の見える関係になりたい」と期待し、ほかにも「いつまでマスク生活が続くか分からない。きっかけがないと外せない」(50代女性)「やっと海外並みになる」(30代男性)といった歓迎の声が上がった。
ただし、「外す」と答えたのは24人と少数派。聞いた限りでは全世代で外さない派が多く、特に高齢者で目立った。
友人を新型コロナで亡くしたという高知市の男性(82)は「怖くてよう外さん。変わらず、できる限りの対策をする」。70代の女性は「心臓に持病があり、感染が怖い」と不安を口にし、いの町の50代女性は「80代の母親の介護をしている。持ち込んだら怖いので」。70代の自営業の女性は「今も発表数以上に感染者はおるはず。感染者ゼロの日が続いたら、外すかもしれん」とつぶやいた。
一方、思春期の子どもたちは「外すのが恥ずかしい」と声をそろえる。男子高校生は「ニキビがたくさんあって見せられない。マスクに救われている」。女子高校生も「目元だけを見てきたから、勝手に理想の顔をつくってしまってる。外したらマイナスやし、自分もそう思われたくない」と苦笑する。
50代の女性会社員は、マスクで若く見られていたと笑顔を見せ、「この3年で知り合った人に顔を見られるのは恥ずかしい。顔のパンツです!」ときっぱり。サービス業の40代女性は「接客は目元だけで笑えばいいし、化粧も楽。無理に笑顔をつくってほっぺが痛くなることもないから、日本中がマスクをしなくなっても私はする」と宣言した。
そして外す派、外さない派にかかわらず目立ったのが「周りの目が気になる」。
着用を続けるという20代の女性会社員は「『何で着けてないが?』と変な目で見られたくない」。20代の男性会社員も「マスクが当たり前で来た。急に外したら常識外れと言われそうだし、仕事相手の信頼も失いそう」とこぼし、外すとした人たちも大勢が「マスクは持っておく」とした。(報道部取材班)