2023.03.11 19:57
新潟・山古志で最後の火まつり 中越地震後に人口減り、休止に
東日本大震災の発生時刻に合わせ黙とうする旧山古志村の住民ら=11日午後2時45分、新潟県長岡市
2004年10月の新潟県中越地震で、一時全村避難した旧山古志村(現・長岡市)で11日、無病息災や復興を祈る「古志の火まつり」が行われ、35年の歴史に幕を下ろした。地元の若者が、かやを高さ約25メートルまで円すい状に組み上げた「さいの神」にたいまつで点火。真っ赤な炎が雪景色を照らし、熱風が観客を包んだ。県外からも多くの人々が訪れた。
火まつりは1988年から開催。中越地震後に人口減少と高齢化が進み、祭りに用いるかやの刈り取りが住民の負担になり、休止が決まった。実行委員会の田中仁委員長(62)は「区切りをつけて、新しい取り組みを模索していきたい」と語った。