2024年 04月29日(月)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2023.03.11 08:00

小社会 大震災12年

SHARE

 長崎県の雲仙・普賢岳にある、1991年の噴火災害の碑について以前、本欄で紹介した。石柱が2本、手を合わせるような形で立ち、1本は犠牲者の慰霊、もう1本は山への感謝を示すという。

 火山噴火は人命を奪う恐ろしい災いだが、島原の豊かな大地と農業を育んできた源泉でもある。災害を忘れないために建立された碑にも、地震・火山列島に暮らす日本人らしいたくましさがにじむ。

 高知県内には昔から津波被害を伝える碑が数多くある。例えば香南市香我美町の飛鳥神社の石碑。幕末の安政地震について記している。約150年前から宝永地震の伝承があったのに油断し、大きな被害が出た。その反省を伝え残す旨が刻まれている。

 祖先は、この先も子孫が海や大地の恵みを求め、沿岸に住み続けると予想していたのだろう。地震学者の都司嘉宣さんが本紙で連載した「歴史地震の話」の中で、その碑文を「土佐の先人の後世への深い愛情にあふれる文面」だと評していた。

 「天災は忘れた頃来る」でおなじみの寺田寅彦は、地震の現象と災害は区別して考えるべきだと唱えた。現象は人間の力では抑えようもないが、災害の方は「注意次第でどんなにでも軽減されうる」と。

 東日本大震災から12年。ことしは9月に関東大震災100年も迎える。恵みのある地に暮らし続けるため、改めて災害を過去から学び、次代につなぐ。その役割が私たちにも求められている。


3月11日のこよみ。
旧暦の2月20日に当たります。つちのえ たつ 二黒 先負。
日の出は6時22分、日の入りは18時10分。
月の出は21時47分、月の入りは8時12分、月齢は18.8です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時52分、潮位30センチと、14時10分、潮位21センチです。
満潮は7時55分、潮位166センチと、20時27分、潮位158センチです。

3月12日のこよみ。
旧暦の2月21日に当たります。 つちのと み 三碧 仏滅。
日の出は6時21分、日の入りは18時11分。
月の出は22時51分、月の入りは8時42分、月齢は19.8です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時20分、潮位45センチと、14時45分、潮位21センチです。
満潮は8時18分、潮位163センチと、21時10分、潮位147センチです。

高知のニュース 小社会

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月