2023.03.09 06:11
衆院、植田日銀総裁の人事可決 2副総裁も、戦後初の学者出身
植田和男氏
衆院は9日午後の本会議で、日銀正副総裁ら12機関31人の政府提出の国会同意人事案を可決した。次期日銀総裁候補は経済学者の植田和男氏(71)、副総裁候補は前金融庁長官の氷見野良三氏(62)と、日銀理事の内田真一氏(60)。参院本会議は10日に人事案を採決する。両院で可決されて正式に承認されれば、内閣が任命する。
正副総裁の任期は5年。黒田東彦現総裁の任期は4月8日までで、翌9日に戦後初となる学者出身の総裁が誕生する。
現在の雨宮正佳副総裁と若田部昌澄副総裁の任期はともに3月19日までで、氷見野、内田両氏は翌20日に副総裁に就任する。
政府は2月14日、日銀正副総裁の人事案を衆参両院に提示した。岸田文雄首相は植田氏を総裁に起用する理由を「国際的に著名な経済学者であり、理論、実務両面で金融分野に高い見識を有する」と説明した。