2023.03.05 17:15
トルコ・シリア地震、発生1カ月 長い復興の道、両国で支援に差
1回目と2回目の震源
【ガジアンテプ(トルコ南部)共同】トルコ・シリア大地震の発生から6日で1カ月。両国で計5万2千人以上の犠牲者を出した歴史的な震災となり、多数の被災者の生活再建や継続的な支援、インフラ復旧など課題は山積している。復興への道のりは長い。
地域大国トルコと、2011年からの内戦で疲弊したシリアとの間で、被災者への支援に差も出ている。特に大きな被害が出たシリア北西部の反体制派地域は国際支援が十分行き届かず、懸念が強まっている。
トルコ政府によると、トルコで約4万6千人の死者を確認した。倒壊したか、激しく損傷した建物は21万棟を超えた。200万人近くが一時的な避難施設に身を寄せ、うち140万人以上がテント生活を送っている。
トルコのエルドアン政権は、がれき撤去や仮設住宅整備を進めるなどして被災者支援を強化しているが、政府の震災対応への批判も続いている。
国連人道問題調整室は、トルコで910万人、シリアで880万人が地震の影響を受けたとしている。行方不明者数は両国ともはっきりしていない。