2023.02.24 08:35
【安芸桜ケ丘高】「好き」を貫いて アニメーター・有沢寛さん―《卒業生語る》統合3校 母校の青春いつまでも
ガンダムシリーズを手掛けている有沢寛さん(c)創通・サンライズ
アニメ業界を目指したのは3年時に「まんが甲子園」を見て、必死に描く同世代の姿に「自分も」と思ったことがきっかけ。同級生が建設会社などへの就職を決める中、大阪のアニメーション専門学校へ。「先生にはめちゃくちゃ止められたけど、漫画やアニメが好きだったので意志は揺るぎませんでした」
卒業後は大阪のアニメ制作会社で腕を磨き、ガンダムシリーズを手掛ける東京の会社で2004年ごろから作画を担当してきた。
高校時代は製図が得意でクラスでも仕上げが速い方だったという。「2次元のものを3次元に変換する感覚や、定規を使って美しい線を引く作業はメカを描くのと似てる。土木と真逆の世界に進んだと思ってたけど案外、役に立ってるのかも」
現在はフリーで活動。スマホゲームで使われるガンダムや3月にテレビ放送予定の「進撃の巨人」に携わる。「仕事は苦しくても、やっぱり楽しい。エンドロールで名前を見るとすごく達成感があります」
高校時代を思い返すと、3年時の体育祭が浮かぶという。「放課後にみんなで集まって協力して」大きな看板にジブリ映画の天空の城を描いたそうで「楽しかったなあ」。
後輩に向けて「統合したら、いろんなタイプの子たちと一緒になって、新しい気づきもあるかも。それぞれが見つけた『好き』を貫いてほしい」とエールを送った。(宮内萌子)