2023.02.14 08:20
病児や障害児どう支える? 理学療法士がオンライン講座―ココハレ ピックアップ
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2歳4カ月ごろの菫太君。川上さんとの出会いでリハビリが楽しいものに変わりました(第1回講座より)
その一つが「スマイル・サポートこうち」。病気や障害のある子どもを育てる家族のサークルです。代表の山下君江さんは、脳性小児まひで重い障害のある次男、皓義(こうき)さんを育ててきました。皓義さんは現在、20歳。山下さんは先輩ママとして、子育ての発信に力を入れています。
22年度は「心をそだてる・生きる力をはぐくむ講座」と題した連続講座を企画。9~1月に4回開催しました。
講師は理学療法士の川上英里さん。「病気や障害の有無にかかわらず、全ての子どもは赤ちゃんの頃から自分で起きたい、動きたいと望んでいる」という考えに基づき、リハビリに取り組んでいます。講座では赤ちゃんの発達段階を踏まえながら、体のバランスや手足の動き、座る際に必要な支援を紹介してきました。
さらに母親の立場から、山下さんと中越文枝さんも登場。中越さんは先天性の筋疾患で医療的ケアを受けている小学6年、菫太(ぎんた)君を育てています。
在宅で寝たきりだった菫太君は、2歳で川上さんに出会いました。川上さんは菫太君から「リハビリは不快」という感情を読み取り、遊びを取り入れながら「楽しい感覚を探すもの」へと変えていきました。
菫太君は現在、電動車いすを操作し、登校しています。「自分で動きたい」という子どもの思いに応える支援の大切さが、菫太君の姿から伝わってきます。
講座では支援者と家族が語り合う場面が多々あります。山下さんは「支援を受ける側として、伝え方の工夫や丁寧なコミュニケーションを考えるきっかけになった」と話しています。
ココハレでは1~4回の講座の内容を詳しく紹介しています。最後の講座は2月19日に開かれます。(門田朋三)
ココハレで詳しく紹介しています