2023.02.12 19:50
司馬作品の魅力を未来へ 生誕100年記念シンポ
司馬遼太郎さんの命日に開かれたシンポジウムで発言する門井慶喜さん=12日午後、大阪府東大阪市
作家司馬遼太郎さん(1923~96年)の命日に当たる12日、シンポジウム「生誕100年 司馬作品を未来へ」が大阪府東大阪市で開かれ、作家や歴史学者が「坂の上の雲」や「竜馬がゆく」といった代表作から知られざる名作まで、その魅力を語り合った。
作家の門井慶喜さんは、人間の弱さを肯定した人物造形に魅力を感じると語った。「ストイックさと不可分だった歴史小説に人間的な弱さが魅力の主人公を造形した。私たちの弱さを肯定するところに価値があった」
「竜馬がゆく」をはじめとする長編で描かれたのは「勝った人ではなく、理念を貫きながら志半ばで倒れた人」と評したのは作家の木内昇さん。