2024年 05月03日(金)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

2023.02.12 08:32

情報交換で強さ発揮 登山・土佐高男子 全国高校総体準優勝―高新スポーツ賞の顔(3)

SHARE

歩くポーズを取る土佐高登山部の4人。何事も楽しむ姿勢で好結果を出した(土佐高=佐藤邦昭撮影)

歩くポーズを取る土佐高登山部の4人。何事も楽しむ姿勢で好結果を出した(土佐高=佐藤邦昭撮影)


 土佐高登山部が高新スポーツ賞を前回受賞したのは、2009年全国高校総体優勝の時。当時リーダーだった賀門尚士さんは現在、「魔の山」と呼ばれる冬の谷川岳(群馬・新潟県境)や、ヨーロッパアルプスなどの絶壁に挑む本格派クライマーとして、その世界では知られた存在になっている。

 小さい頃から山が大好きで、進学した大学も山岳ガイドになるために辞めてしまった賀門さんという、強烈な個性がチームを引っ張った09年の全国制覇だったわけだが、昨年の全国総体で準優勝したチームには、そんな“超高校級エース”はいない。ではなぜ、彼らは高みに到達することができたのだろうか。

    ◇   ◇

 昨年夏、24年ぶりに四国で開催された全国高校総体。登山競技は香川県の讃岐山脈で行われた。土佐高チームは大会直前に3年生1人が体調不良で離脱。代わりに1年の伊野部龍治が入った。2年の白川絢也と、3年の矢野颯汰、泉杏爾という4人パーティーで臨むことになった。

 急なメンバー変更にも、チームワークが乱れることはなかった。リーダーの矢野がポイントとして挙げるのは「情報交換」。登山競技は単なる体力勝負ではない。山の中で自分たちの位置を正確に把握することや、一定のペースを保ちながら歩くことが求められる。それが点数になり、順位になる。

 「僕は1年なので、先輩たちに連れて行ってもらっただけ」と言う伊野部によると、土佐高パーティーは常に「あそこにこんな岩があったよね」「今おるのはここやと思う」「ちょっと歩くの遅過ぎかな」などと話しながら歩いていたが、他のチームはあまり、そんな様子は見受けられなかったという。4人で話し合い補い合うことで、現在位置の情報や歩くペースを微調整することができたのだった。

この記事の続きをご覧になるには登録もしくはログインが必要です。

高知のニュース 高知のスポーツ

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月