2023.02.12 08:39
疑似餌専用釣り場が復活 高知県いの町の中野川川 企業が管理、2/16解禁
疑似餌専用釣り場として16日にオープンする中野川川(写真はいずれもいの町中野川)
中野川川は吉野川水系の約5キロで、変化に富んだ谷に澄んだ水が流れる美しい渓流だ。町道からのアクセスがいい半面、規模が小さいため、餌釣りや持ち帰りによって魚が減りやすい面もある。
こうした環境を生かして釣りが楽しめるよう、毛針釣りの全国団体が専用釣り場化を提案。本川漁協など地元が呼応し、1993年に実現した。釣ったアメゴを再放流することで自然繁殖につなげるサイクルが生まれ、関東などから多くの愛好家が訪れていた。
今回、3年ぶりに中野川川の新たな管理者に手を挙げたのは、高知市神田の釣り具メーカー「シーフロアコントロール」。主に海で使われる金属製ルアーを製造、販売している。同社の弘田一博社長は「海で事業の柱ができた。海はいい山や川があってこそ、という原点に戻って山に貢献したい」と話す。毛針に加えてルアー釣りも許可して「楽しめる人の間口を広げる」という。
漁期は、県内の主な渓流より半月早い2月16日~11月30日とする。事前予約制で、1日の釣り人は最大10人。キャッチ・アンド・リリースと魚を傷めにくい針の使用を義務付ける。入漁料は1日4千円。
解禁に向けて釣り場に案内板を打ち込む社員ら
住民からは「人口が減る中、人の行き来ができるとうれしい」との声が上がる。同社は「トライ・アンド・エラーを繰り返し、高知の夏の新たな楽しみを生み出したい」としている。予約・問い合わせは同社(088・855・4070)へ。(八田大輔)