2023.02.09 08:36
友と魚と早明浦ダム 大会運営し異世代交流 西川慎吾―魚信 はっぴぃ魚ッチ
早明浦ダムで釣り上げた会心の1匹。48センチ(2022年7月)
高知市生まれの私は、小中学校とも放課後は誰よりも先に帰り、竿(さお)を持って近くの鏡川や神田川に繰り出していた。高校は、地域外生として嶺北高校に進学。海からは離れたが、そこには早明浦ダム湖がある。嶺北地域から通う同級生とブラックバスを狙うようになった。
半年ほどで仲間は4人になり、休日はダムに集合して時間を忘れるほど釣りを楽しんだ。陸からの釣りだけでなく、時にはボート釣りの優しい人が「一緒に行かん?」と誘ってくれ、乗船することもあった。
一緒に釣り、イベントを運営した仲間たち(2023年1月)
早明浦ダム湖での釣りやバスボートについて話していると、「自分たちでワカサギ釣り大会をやってみんかえ?」と辻村さん。大会の運営経験などなく不安だったが、趣味の釣りを通してたくさんの人と関わることができるという期待が勝った。
挑戦を決めたその日に、4人組のチーム「RAGs(れいほくアドベンチャーガイドサービス)」を結成し、準備を始めた。部活動の合間に、大会をイメージしてワカサギ釣りの練習をしたり、県内の企業に協賛をお願いしたり。翌22年1月の大会は、題して「さめうらワカサギ甲子園」。県内の高校チームを募り、バスボートを使った豪華なワカサギ釣りが実現した。
さめうら荘で作ってもらったワカサギピザ(2022年1月)
高校生主催といっても、無事開催できたのは多くの大人や企業の協力のおかげだ。深く感謝したい。この経験を生かし、その後も、家族連れらを対象にワカサギ釣りイベントを開くことができた。
釣りを通じて異世代の大人と交流することができ、早明浦ダムでしかできないような貴重な体験に恵まれた。期待以上の3年間だった。(嶺北高校3年)
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