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2023.02.07 12:41

【紙面より詳しく!】ほぼ日が「牧野植物園がやってきた展。」牧野博士の植物図や標本写真、新作手帳やブレンドティーも 渋谷パルコで3/5まで

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 牧野富太郎博士の魅力を紹介する「牧野植物園がやってきた展。」が東京の渋谷PARCOで開催されています。糸井重里さんが主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼ日)」が企画したもので、渋谷PARCO8階にある特設スペースで開かれています。さて、どんなスペースになっているのでしょう。


 東京・渋谷駅。ハチ公像を後にして会場に向かいます。緩やかな坂道を登っていくと2019年にリニューアルしたばかりの渋谷PARCOが見えてきました。華やかなファッションブランドが並ぶフロアを見ながらエスカレーターで8階へ。奥まったスペースの会場入り口には博士の植物図が大きく飾られて「高知から 牧野植物園がやってきた展。」と題されて多くの人を迎えていました。


 そして「雑草という名の草はない」の名言とともに、博士の笑顔の写真があります。いつ見てもチャーミングですね。きっと「牧野富太郎」を知らない人でも、植物を手にした蝶ネクタイ姿の身なり良い紳士にひかれることでしょう。


 これもまた博士の名言ですね。こんな素敵な言葉が会場のあちらこちらに散りばめられています。

 さて、なぜ「ほぼ日」が牧野植物園展を企画したのか? それは2019年に発売した「ほぼ日」手帳に、牧野植物園が所蔵する牧野博士の精密な植物図が使われて、爆発的な人気を集めたことからでした。リリースすれば、すぐに完売。何度も追加販売されました。植物図というのは本来は学術的な資料ですが、牧野博士が描く植物図は何だか特別なものですよね。その信じられないほどの線の緻密さによって、たくさんの人を魅了してきました。それが手帳の表紙になったのだから、欲しくなりますよね。


 そして植物図のコーナーです。高知県立牧野植物園が所蔵する牧野博士の植物図の複製が50点以上も展示されています。初めて見る人は、みんな驚きます。なんて、緻密なんだろう。ふつう植物学者たちは、植物の姿を専門の画家に描かせます。けれど牧野博士は自分で描きました。独学のようですが、専門の画家をはるかにしのぐ力量がありました。博士の植物図は明治時代の人を驚かせ、そして今を生きる人たちも驚かせ、感動させています。


 そして高知新聞の紙面が会場に置かれています。昨年4月24日の新聞を復刻したものです。この日は牧野博士生誕160年の記念日でした。当日の高知新聞は博士が自宅庭で採集した桜の標本を撮影して、その写真で新聞全体を包み込みました。ラッピング紙面です。博士の桜に包まれた新聞は読者から大きな反響を呼びました。「ほぼ日」の松家文子さんから、こんなメールもいただきました。「新聞を包み込んだ表裏の1枚が、ほんとうに魅力的なので、当日、高知県で受け取った16万人の方々だけでなく、この展覧会にご来場くださった方にも、おなじものを持ち帰っていただけたら、きっとすばらしい記念になるのではと話しています」


 
私たちも、この依頼がうれしく、当日の紙面の復刻版を製作しました。会場には4千部が用意されて、1人1枚が先着順でプレゼントされています。
 

 この牧野標本を撮影したのは写真家の菅原一剛さんです。会場には新聞に使われた写真のオリジナルプリント作品が展示されています。当日の新聞の大きさと同じサイズと標本原寸サイズの額装作品です。ジークレープリントと呼ばれる最新の技術で、上質の紙にプリントされています。


 また今回は「ほぼ日」特別バージョンとして、桜以外の牧野博士の標本写真も展示販売しています。ノジギク、ハマダイコン、ヒメアジサイ、キキョウなどです。標本サイズより、やや小ぶりなサイズとなっています。


 さらにカフェコーナーでは、牧野博士ゆかりの植物を使ったハーブティーも提供されています。高知県仁淀川町の「トレトレ」によるもので、スエコザサを使ったものなど、博士ゆかりの植物を「体感」できます。ハーブティーを飲んで一休みしながら、会場の植物標本写真を眺めるのは至福のひとときです。


 もちろんグッズコーナーも充実しています。ほぼ日手帳の牧野博士バージョンはもちろんのこと、手帳カバーや方眼ノート、下敷きなど、センスあふれる文具も並んでいます。牧野博士を紹介する書籍コーナーも充実しています。


 糸井重里さんも会場を訪れてツイートしてくれました。
 「大きな規模じゃないのに、牧野植物園への敬意が満ちていて、とてもいい展示だったと思います。ややマジに思いました」

 渋谷PARCOで開催中の「牧野植物園がやってきた展。」は、入場無料で3月5日まで開かれています。(竹内 一)

◆菅原一剛さんが撮影した牧野博士の桜の標本写真は高知新聞ウェブサイトで販売しています。特設ページからどうぞ。
◆ほぼ日の担当者の菅原一剛さんのインタビューはこちらから

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