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2023.01.23 08:38

柏島でメノリの口開け「ジャリッ」住民ら岩場で収穫 高知県大月町

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1日限定の解禁「口開け」を迎え、メノリを収穫する住民(大月町柏島)

1日限定の解禁「口開け」を迎え、メノリを収穫する住民(大月町柏島)

 大月町柏島でメノリ(岩のり)の「口開け」と呼ばれる収穫が22日、1日限定で解禁された。波打ち際の岩場では、住民らがびっしりと付いた黒いメノリをジャリッ、ジャリッとこそいで採る音が響いた。

 メノリの採集は、すくも湾漁協柏島支所の組合員か地元の申請者のみに許される。この日は島北側の浜にウエットスーツやかっぱを着た約20人が集まり、午前9時に解禁を告げるサイレンが鳴ると、缶を丸くくりぬいて作った専用の道具で岩の表面をこそぎ始めた。

 この日の解禁は2時間。住民らは時折、波をかぶりながらも「今年はたくさん付いてる。色もいい」と顔をほころばせ、手際よく採集していた。

 70年ほど収穫しているという亀井昭代さん(95)は「こつはない。いるのは根気だけ」と笑い、「ノリの磯の香りが好き。巻きずしにして食べたい」。収穫3年目の矢中培雄(ますお)さん(46)は「腰が痛いけど、頑張った分だけおいしいと思えるはず」とほほ笑んでいた。

 メノリはこの日以降、2週間ほどの「口閉じ(禁漁)」に入り、その後に本格解禁の「解き放し」を迎える。(坂本 出)

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