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2023.01.21 08:00

小社会 実証的な目を

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 ノンフィクション作家の保阪正康さんが記者向けに講演したのを聞いたことがある。数年前になるが、実証的な目を大切に、と繰り返し強調する姿が印象に残る。保阪さん自身のモットーに違いない。戦前から戦後に至る、昭和の実像を数々の著書で浮き彫りにした。

 その中に「仮説の昭和史」という異色の1冊がある。歴史に「もし」はないと言われるが、あえて持ち込んだ。史実とは異なる、現実的な選択を設定して当時の政策判断を検証した。

 この方針転換もさまざまな「もし」を当てはめ、冷静に対処する必要があろう。岸田首相がきのう、新型コロナウイルスの感染症法の位置付けを今春、季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げると表明した。

 国内で初めて感染が確認されてから4年目になる。流行の波は寄せては引いて、当初より致死率や重症化率も下がってきている。社会に漂う閉塞(へいそく)感に、もう我慢の限界という人も多いことだろう。確かに、日常の生活は恋しい。

 ただ、県内は救急搬送も逼迫(ひっぱく)する「第8波」のさなかである。危険な変異株が出てきたら。感染や濃厚接触の待機期間がなくなったら。多くの「もし」への不安は尽きない。

 対策の見直しで、経済活動などへの影響は緩和されても、それと引き換えに医学的、科学的な流行への対処が後手に回ってはなるまい。今の政治にも、実証的に状況を判断する目が何より大切だ。


1月21日のこよみ。
旧暦の12月30日に当たります。つちのと う 七赤 大安。
日の出は7時08分、日の入りは17時26分。
月の出は6時42分、月の入りは16時28分、月齢は28.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時21分、潮位168センチと、17時07分、潮位170センチです。
干潮は11時43分、潮位79センチです。

1月22日のこよみ。
旧暦の1月1日に当たります。 かのえ たつ 八白 先勝。
日の出は7時08分、日の入りは17時27分。
月の出は7時39分、月の入りは17時45分、月齢は0.3です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時07分、潮位-35センチと、12時27分、潮位71センチです。
満潮は7時02分、潮位173センチと、17時58分、潮位176センチです。

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