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高知新聞PLUSの活用法

2023.01.10 08:36

高い位置から俯瞰して・・・AIカメラでスポーツ動画!高知県中学サッカーで使ってみました

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スマートフォンで操作するAIカメラ

スマートフォンで操作するAIカメラ

 サッカーやバスケットボールなど、相手陣営に攻め込み得点する競技の動画撮影で「スポーツ用AIカメラ」が注目を集めています。高い位置から俯瞰(ふかん)した試合の模様を、人工知能(AI)がボールや選手の動きを中心に編集。高知新聞メディア企画部は昨秋の第29回県中学校サッカー選手権でこのカメラを初導入、熱戦の記録にチャレンジしてみました。さて、どんな映像が撮影できたのでしょうか?

高い三脚の最上部に設置したAIカメラ

高い三脚の最上部に設置したAIカメラ

 昨年10月、県中央部の中学校などを会場に繰り広げられた同選手権。幾つかの試合では、グラウンドのサイドライン中央に高さ4メートル以上の三脚が立ちました。最上部に設置されているのは縦横約20センチ、厚さ約8センチの“弁当箱”。大きなパソコン用マウス、あるいはロボット掃除機のような形状ですが、実はこれがAIカメラなんです。

 よく見るとレンズが二つ、目のように埋め込まれていますが、その直径はそれぞれ1センチ強しかありません。広大なサッカー場を撮影できるのか、心配になります。

 ところが、コントローラーとして使うスマートフォンをWiFi(無線LAN)でカメラに接続すると、スマホ画面にグラウンド全体がすっぽり映り込みました。後は、録画ボタンを押せばOKです。画面の中では、ボールを追い掛ける選手たちが行ったり来たり。3、4試合が終わるまで4時間以上、カメラに触れることなく撮影できてしまいました。編集も、提携する業者のウェブサイトにデータを送るだけです。

 AIによる編集は8時間ほどで終了。仕上がった動画を確認すると…驚かされました。カメラを固定して撮影したはずなのに、画面はボールと選手を追い掛けて、右へ左へ動いています。ゴールへ肉薄するドリブル突破や大きく逆サイドに振ったパス、もちろん細かいパスの連係もしっかり押さえています。

グラウンドを俯瞰して撮影する

グラウンドを俯瞰して撮影する

ゴールに迫るプレーヤーに合わせて画面が移動

ゴールに迫るプレーヤーに合わせて画面が移動

カメラに近い場所はアップ気味になる

カメラに近い場所はアップ気味になる

 グラウンド全体の映像から、軸となるボールとプレーヤーの動きをAIが選び出し、切り出しているのです。ゲームの“中心スポット”を追い続けて試合の流れを表現する技術は、人間が撮影した、と言っても通用するレベルです。

 今回導入したAIカメラはイスラエル製で、世界55カ国で利用されているというタイプ。ライブ配信こそできませんが、比較的小型で持ち運びしやすく、充電式のため、電源がなくても使用できます。

 ウェブサイト「高知新聞Plus」から、同選手権の13試合をアップロードしている専用サイトにつながります。一部は無料公開もしています。

 このAIカメラ、サッカーだけでなくバレーボールやバスケットボールなど、競技を広げて活用していきます。ご期待ください。(飯野浩和)


 サンプル動画はこちらからどうぞ。DVDも購入できます。

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